「すばらしい新世界」 / オルダス・ハクスリー


こんばんは、コタローです!

手許に本がなくなると、自分の1日の1時間が空虚に
なるようで急に不安になる。
(本は通勤時間中に読むことで無意味な時間が別世界になる)
そのとき手許にあったのは電子本の開高健さん著「食後の花束」
のみだった。すでに1/3読み進んでいてカウントダウン状態だったが
本の中で薦められていた「ガリヴァ旅行記」をこの歳で初めて読み、
次に出てきたジョージ・オーウェル、そしてそれと並び称賛される
ハクスリーの本書を読むに至る。

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「人間性の喪失」はディストピア小説の共通テーマであるが、
「『すばらしい新世界』が描こうとしたのは科学の進歩
そのものではなく、科学の進歩が人間に与える影響のことだった。」

印象的だったのは世界統治官ムスタファ・モンドと
NEW野蛮人ジョンとの議論。
カラマーゾフの大審問官を連想した。

本書とセットで読まれるオーウェルの『1984年』が肉体的苦痛で人々を
統治するのに対し、『すばらしい新世界』が肉体的快楽で人々を麻痺
させることで統治するところは構造的には同じだが、本書の方がより
風刺的で練られた内容となっている。
(「1984年」のほうが緊迫感のあるストーリーで、引き込まれ度合は
高く面白いが。)

「これまで強い不満を抱いていた世界と完全に和解した。
こちらを重要人物と認識してくれる限り、この世界の秩序も
いいものだった。もっとも成功によって和解したとはいえ、
秩序を批判する権利は手放したくない。
なぜなら批判という行為によって、自尊感情が強まり、
自分をより大きな存在だと感じることができるからだ。」
(ダメ男バーナード)

『真に効率的な全体主義国家というのは、
強大な権力を持つ政治的ボスの小集団と、
それに奉仕する事務方の軍団が、
隷属を愛するがゆえに強制されなくても
働く奴隷の大集団を管理する国家だ』

さて、そろそろディストピア小説にも満足してきたので
別のジャンルに手を出してみようと思う。


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